商売には極めて不向きな天候でした。
早い日には午前中で売り切れてしまうラスクも、夜まで店頭に並んでいました。
寂しい一日ではありましたが、夜にご来店されて嬉しそうにラスクを購入してくださったお客様の笑顔にすべてが救われる思いでした。
冷たい雨もまた、好し。
東京の雑司ヶ谷という小さな町の小さなパン屋「赤丸ベーカリー」のブログです。日常生活そのもののパン「ちゃぶ台のトースト」をモットーに、日々パンづくりに励んでいます。
立教大学の学生さんが発行している池袋~雑司が谷エリアのフリーマガジン「sai」7号を置かせていただいております。
ご存知の方も多いとは思いますが、とてもとても学生さんの仕事とは思えないクオリティのものです。
しかも、内容がとても温かい。
取材対象への愛情と敬意に溢れています。
ですから、本当に読みごたえがあります。
ただ、編集長君がいよいよ卒業、就職だそうで、今号をもって休刊になってしまいます。
残念ですけれど、こればかりは仕方ありません。
彼の前途に栄光あれ。
このブログを全く更新できませんのは、妹がマメにツイッターにて店の情報を発信してくれていることからの油断と、「毎日限定50袋」でもいっぱいいっぱいであったラスクの製造数を70袋近くまで増やしていることによるものです。
以上、いつも通りの言い訳でした。
さて、この間、料理スタイリストにして、パン作り、インテリア、旅などに関するエッセイも数多く出版されている堀井和子さんの最新刊「わくわくを見つけにいく」(講談社)の中で、キアズマ珈琲さんとともに当店も紹介していただきました。
世田谷から渋谷へ転居した堀井和子さん。そこから始まった新しい日常の中での「わくわくを探す旅」が、自由気ままに好奇心いっぱいに描かれているエッセイです。
小石川植物園を散策した帰りに雑司が谷まで歩き、鬼子母神参道のキアズマ珈琲に立ち寄った堀井さんは、後味のよいコーヒーと、一緒に注文したビーフパストラミサンドがすっかりお気に入り。
そして、このサンドイッチに使われている食パンを求めて、道に迷いながらも当店までご来店くださったそうです。
光栄なことでございます。
本当に、「身に余る」とはこのことでしょう。
なお一層、励みます。
ジャム兄